出会い系の不倫は慰謝料請求の対象?
大切なパートナーが出会い系で不倫をしていたら、あなたはどうしますか?
出会い系の不倫に関する正確な統計はないため、どの程度の人が出会い系で不倫をしているかはわかりません。しかし、出会い系の不倫は、もともと出会いたい人たちが集まる場所ですし、スマホからいつでもアクセスでき手軽に不倫ができてしまいます。
一説によると、職場の次に多いという統計もあるようです。
出会いの不倫であっても、肉体関係を持ったのであれば、法的に認められた不貞行為に該当しますし、離婚の理由や慰謝料請求の対象となります。
パートナーが出会い系で不倫をしていると知ってしまった場合、気が動転してしまいますよね。この記事では、パートナーが出会い系で不倫していたとき、まずあなたがすべきことを解説します。
それ以外にも、出会い系の不倫の慰謝料の相場、慰謝料を請求する方法、請求する際に注意する点、離婚しない場合の対応について解説します。この記事をご覧いただいて、どう対応すべきか参考にしてみてください。
パートナーが出会い系で不倫していた場合にあなたがすべき3つのこと
パートナーが出会い系で不倫していたことを知ってしまったら…ひどくショックを感じますよね。事態が上手く飲み込めませんし、対応に困ってしまいますよね。
ここでは、パートナーが出会い系で不倫していた場合に、まずあなたがすべきことを解説します。
1:証拠を確保しておく
パートナーの裏切りを知ってしまい、冷静に対応するのは難しいかもしれませんが、まずは証拠を確保してください。証拠があれば、離婚するにも、慰謝料を請求するにも、出会い系をやめさせるにも役立ちます。
証拠の事例
- 不倫相手とのLINEのやり取り・「この前のホテルよかった」など肉体関係であることがわかる内容をスクリーンショットでなく、自分の携帯で撮影
- パートナーが出会い系に登録していることがわかるアプリの管理画面の写真
- 利用しているアプリが既婚者と出会えるとわかるものなら、それがわかるアプリの画面の写真
- 不倫相手と複数回ラブホテルに出入りする写真や動画
- 性行為の様子を撮影した写真や動画
不倫の慰謝料請求では、不倫相手がパートナーを既婚者だと知らなかった場合、慰謝料請求が減額される可能性が高いです。
利用しているアプリやサイトが、既婚者と出会えると謳っているものなら、それがわかるよう証拠を残しておきましょう。
もし不倫相手が複数人いるのであれば、骨は折れますが、全ての証拠を確保しておくことをおすすめします。
2:離婚するかしないか考える
証拠を確保したら、離婚するかしないか考えておきましょう。
- 「まだはっきりと決められない…」
- 「更生してほしい」
- 「子供のことが気がかりで離婚はできない」
などお考えなら、今回は離婚しないという選択をとってもよいでしょう。
お子さんのことや、経済的な不安がある方もいるでしょうし、不倫=即離婚に踏み切れないこともあるでしょう。証拠をしっかりと確保して、パートナーと話し合う際に、「二度としない」と約束させて念書を書かせておけば、今後同じことがあっても慰謝料を増額して離婚できる可能性があります。
経済的な不安があるのであれば、離婚に向けて準備だけしておく方法もあります。離婚の慰謝料は、離婚から3年以内であれば請求可能です。
3:慰謝料請求を誰にするか考える
不倫の慰謝料請求は、不倫相手、パートナー、どちらに請求することもできます。もし離婚しないのであれば、不倫相手に、離婚するのであればパートナーに、あるいは、パートナーと不倫相手に請求することも可能です。
「でも、慰謝料の請求って裁判をしなきゃならないんじゃないの?」とお考えの方もご安心ください。
慰謝料の請求方法は、裁判や調停以外にも、話し合いや内容証明で請求することができます。
不倫の慰謝料の相場は50~300万円
不倫の慰謝料の相場は50~300万円といわれています。離婚するかしないかによっても、相場は異なります。
不倫慰謝料の相場 | |
不倫が原因で離婚に至った場合 | 200~300万円 |
離婚に至らない場合 | 50~100万円 |
この相場の中で、不貞行為の頻度や期間、婚姻期間の長さ、請求される側の支払い能力、精神的な苦痛の程度など、さまざまな事情が考慮され、妥当な慰謝料が決定されます。
もっとも、これらは過去の裁判の事例から決定した相場ですので、当事者間での交渉となれば自由に決定することが可能です。
不倫の慰謝料については、「出会い系の不倫の慰謝料請求で注意したい点」でも注意点を解説していますので、ご覧ください。
次項では、出会い系の不倫で慰謝料を請求する方法について解説します。
不倫の事実に対する慰謝料の相場は、約100万円〜300万円と言われていますが、実は不倫した場合の慰謝料には決まった金額や相場といったものは、厳密に言えばありません。 というのも、不倫の慰謝料とは、不倫した者が不倫された方に与えた精神的苦痛に対して支払う損害賠償のことですので、「これをしたから1...
出会い系の不倫で慰謝料を請求する方法
不倫で慰謝料を請求する方法は、大きく分けて2つです。
直接交渉や内容証明で請求をするか、調停や訴訟を申し立てて請求するかです。ここでは、出会い系の不倫で慰謝料を請求する方法を解説します。
1:直接交渉
もっとも手軽な方法が直接の交渉です。パートナーでも不倫相手でも構いませんが、不倫の証拠を突きつけて、慰謝料を請求したり、二度と会わないことを約束させたりすることもできます。
直接交渉する際は、話し合いの内容を録音、決定事項は示談書として書面化して、可能なら公正証書(※)にするなど、証拠力の強いものにしておきましょう。
示談の内容としては、以下の点を明記しておくとよいでしょう。
示談書の内容 |
|
(※)公正証書とは:公正役場で公証人が作成してくれる公文書のことです。示談書や離婚協議書を公正証書にすることで、法的に証拠力の高い公文書にすることができます。 |
直接交渉のメリット
直接交渉のメリットは、裁判などに比べて示談する条件を柔軟に決定できる点と、裁判よりも早く決着がつけられる点です。裁判は、裁判官がジャッジしてくれるため、良くも悪くも公平な決定が下されます。
時間をかけて裁判をした割には、慰謝料の金額が思ったような額にならなかったということもあります。
直接交渉なら、話し合いで決定した内容を示談書にまとめれば成立します。相手に支払い能力があり、了承しているなら、交渉次第で相場より高額な慰謝料を支払ってもらうことも可能です。
直接交渉のデメリット
相手に会って話し合わなければならない点と、上手く交渉できない場合もあるという点です。例えば、相手によっては言い負かされてしまうこともあるかもしれませんし、冷静に話し合いができない場合もあるでしょう。
公平な立場の第三者に同席してもらってもよいですし、交渉自体を弁護士に依頼する方法もあります。慰謝料請求の実績がある弁護士なら、交渉を心得ていますので、スムーズな解決が期待できます。
2:内容証明の送付
内容証明の送付も、手軽な方法の一つです。内容証明という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。内容証明とは、「いつ・誰が・誰に・どんな内容の文章を送付したのか」、郵便局が証明してくれる特殊な郵便です。
郵便局でも保管してもらうために、相手と自分と3通作成する必要があります。内容証明の場合、慰謝料を請求する旨を相手に通達して支払いを促します。
直接交渉のメリット
内容証明のメリットはさまざまですが、主に相手にプレッシャーを与えて支払いを促せる点です。例えば、誰も知らない不倫関係について、ある日突然「不倫の慰謝料を請求する。支払わなければ法的措置も辞さない。」といったような内容が自宅に届いたら、焦ってしまいますよね。
焦った相手からの支払いや、話し合いが期待できるのが内容証明なのです。
直接交渉のデメリット
もちろんデメリットもあります。内容証明の送付そのものには、法的な強制力はない点です。内容証明を送付したからといって、差し押さえができるようになるといったことはありません。あくまでも支払いや話し合いを促す手段です。当然相手によっては無視されてしまうこともあるでしょう。
相手が無視して終わってしまうのを防ぐためには、訴訟を視野に入れて送付するか、弁護士に依頼して弁護士名義で送付してもらい、強いプレッシャーを与え、話し合いをさせるかです。
3:離婚調停・慰謝料請求訴訟
相手が直接交渉に応じてくれるなら、調停や訴訟を申し立てる必要はありません。相手が応じてくれないなら、離婚調停や慰謝料請求訴訟を申し立てることになります。特に訴訟は最終手段です。
離婚調停は、パートナーが慰謝料の支払いに応じない、条件で揉めている場合に、家庭裁判所で申し立てます。調停は裁判と違って話し合いの場で、調停委員を介して双方の言い分を主張していきます。双方の言い分を聞いた調停委員が、お互いの妥協点を提案してくるのが離婚調停です。
不倫相手が慰謝料の支払いに応じない場合は、慰謝料請求訴訟を申し立てることになります。請求する金額によって申し立てる裁判所が異なりますので、ご注意ください。
140万円以上の請求 | 地方裁判所 |
140万円以下の請求 | 簡易裁判所 |
参考:裁判所|夫婦関係調整調停(離婚)
離婚調停・慰謝料請求訴訟のメリット
訴訟のメリットは、相手も応じざるを得なくなる点と、下された判決に法的強制力がある点です。相手が支払わなければ、強制執行(差し押さえ)を行うこともできます。調停の場合も同様です。
離婚調停・慰謝料請求訴訟のデメリット
デメリットは、決着がつくまでに時間がかかり、直接交渉よりも減額される可能性があるという点です。司法統計によると、2017年の離婚調停の平均審理期間でもっとも多いのは半年以内でした。
また、毎日新聞によると、民事訴訟で損害賠償請求における平均審理期間は約1年~1年半と、いずれも長期間かかることが予想されます。
そのうえ、裁判であれば裁判官が判断を下し、調停であっても、調停委員から提案などがなされ、時間がかかったわりに思ったような慰謝料の金額にならないことがあります。
また、訴訟ともなれば、ご自身で法的な手続きを行ったり、口頭弁論を行ったりするのは簡単ではありません。必然的に弁護士に依頼することになるでしょう。離婚調停や訴訟それ自体は数千円~数万円の手数料で行うことができますが、弁護士費用がかかることになります。
弁護士に依頼した場合の費用の相場 | |
離婚調停でパートナーに請求 | 着手金・報酬金合わせて20~40万円 |
不倫相手に請求 | 着手金:20~30万円報酬金:獲得金額の10~20% |
高額な慰謝料が見込めるのであれば、弁護士に依頼してでも訴訟を行う価値はあるかもしれません。しかし出会い系の不倫の場合、不貞行為が長期間にわたり、頻度も多いというようなケースでなければ高額な慰謝料は期待できないことが予想されます。
最近では、無料相談を受け付けている弁護士事務所も多くなっていますので、そういった事務所を活用して、どの程度の慰謝料が見込めるのか、証拠を持ち込んで相談してみるとよいでしょう。
出会い系の不倫の慰謝料請求で注意したい点
ここでは、出会い系の不倫の慰謝料請求で注意したい点について解説します。
慰謝料の請求はしっかりとした証拠を押さえてから
この記事でもお伝えした通り、慰謝料請求では証拠が重要です。相手に言い逃れさせないためにも、しっかりとした証拠を押さえてから、慰謝料の請求を行ってください。
証拠もないのに慰謝料の請求をしても、相手は言い逃れするどころか、今後さらに巧妙に不倫をされ、証拠を押さえることも難しくなってしまうからです。慰謝料を請求するまでは、パートナーであっても悟られないようにしたほうがよいでしょう。
- 「今持っている証拠が有効かどうかわからない…」
- 「どんな証拠を押さえればよいかわからない」
という方は、無料相談を活用して弁護士に相談してみることをおすすめします。
出会い系の不倫は、慰謝料請求が減額される可能性がある
出会い系での不倫は、慰謝料請求が減額される可能性があることも覚えておいてください。「不倫の慰謝料の相場は50~300万円」でお伝えした通り、不倫の慰謝料は不貞行為の頻度や期間、婚姻期間の長さなどから決定されますが、双方の過失や故意も関係してきます。
出会い系の特徴から考えられるのは、以下のケースに当てはまり、不倫相手も慰謝料の支払いに応じない、裁判でも請求金額に対して減額される可能性があるということです。
- 出会い系で出会い、一度きりの関係で、不倫相手はパートナーが既婚者であると知らなかった
- 既婚者だと知っていたが、一度きりの関係だった
また、中には不倫相手が不特定多数に及び、1度きりの関係が多いというケースもあるでしょう。過去にやり取りしていた全ての不倫相手に慰謝料を請求することは不可能ではありませんが、証拠がない限り相手は応じないでしょうし、ご自身で行うには骨が折れる作業になります。
裁判となれば、「離婚調停・慰謝料請求訴訟のメリット・デメリット」でお伝えした通り、請求金額が減額されて判決が下される可能性があります。
直接交渉するか、高額請求する代わりに分割を認める、あるいは離婚してパートナーに請求するなどしたほうがよいでしょう。この場合は、パートナーに「二度と不倫をしない」と誓わせて、違反した場合に離婚なり慰謝料の支払いをさせると書面化しておくこともできます。
なお、出会い系での不倫でも、特定の相手と長期間に及ぶ、あるいは、頻度が多い不倫をしていれば、通常の不倫同様、相場の慰謝料が認められます。
離婚の原因が浮気や不倫、DVなどの場合、相手から離婚慰謝料を請求される可能性が非常に高くなり、不倫などでは相手の慰謝料請求には基本的に紳士的な対応で応じる必要があります。 しかし、請求された離婚慰謝料が適正な金額ではない(相場以上)場合もあり、そんな時は慰謝料の減額請求をする必要があります。 ...
離婚しない場合の対応|パートナーを出会い系で不倫させない方法
最後に、離婚しない場合に、今後パートナーを出会い系で不倫させない方法をご紹介します。
1:最初に発覚したときに念書を書かせる
記事で度々お伝えしている方法になりますが、発覚した際に念書を書かせ、二度と不倫をさせないようにしましょう。
念書の内容は以下の通りです。
- 不倫をしていた時期と認めること
- 出会い系で肉体関係を持っていたこと
- 二度と他人と肉体関係を持たないこと
- 違反したら高額な慰謝料を支払って離婚するなど
ポイントは肉体関係を持っていたと明記すること、最後に日付、署名・捺印をすることです。もちろん、これでパートナーが確実に改心してくれるかはわかりませんし、隠れて不倫する可能性もあります。しかし、プレッシャーを与え、不倫をやめてくれるかもしれません。
人によっては、離婚届を記入させてプレッシャーを与えるといった意見もありました。
2:夫婦生活を大事にする
パートナーに出会い系で不倫させない方法の一つが、夫婦生活を大事にすることです。不倫をしてしまうシチュエーションには、職場での出会いから相手に惹かれて不倫に発展してしまったというケースもあるかと思いますが、出会い系での不倫は相手に惹かれたから不倫に発展したわけではないことが考えられます。
出会い系に登録した時点で、性欲を処理したいと考えていたはずだからです。もっと深い動機で考えれば、性欲の処理だけでなく、誰かのぬくもりを感じたい、誰かに認められたいといった感情もあるかもしれません。
どういう理由であれ、不倫は許されることではありません。しかし、結婚生活は2人で協力して築いていくものですので、お互いが改善のアクションを起こすことが重要です。
コミュニケーションを取ることに抵抗がない状態を持っておくのが理想ですね。もちろんこれは夫婦の性生活だけの話ではありません。2人で出かける時間を作るなど工夫するようにしましょう。
3:居心地のよい家庭にする
家庭の居心地が悪い場合、外に居場所を作ったり、不倫でストレスを発散したりする人もいるようです。もし家庭内がギスギスしてしまっているのなら、居心地のよい家庭にしていけるよう努力することも大切です。
4:出会い系や不倫以外の息抜きをしてもらう
パートナーに出会い系で不倫させない方法の一つが、出会い系や不倫以外の息抜きをしてもらうことです。例えば、パートナーが趣味にしていることを否定せずに、受容してあげてください。
他の方法でストレス発散できれば、不倫をすることもなくなるのではないでしょうか。もしパートナーがオンラインゲームなどにハマっているのであれば、あなたが一緒にやってあげるのも効果的かもしれません。
共通の趣味があれば、今以上に会話が弾みますし、これ以上ない最高のパートナーといえるでしょう。またオンラインゲームも、出会いの温床になっていることがありますので、密かに監視するのにもうってつけです。
出会い系の不倫は慰謝料請求の対象まとめ
この記事では、出会い系の不倫は慰謝料請求の対象について解説しました。パートナーが出会い系で不倫しているのを知ってしまっても、突然即離婚するというのはなかなか難しい方もいるのではないでしょうか。
もちろん以前からパートナーが嫌いで、慰謝料請求できる絶好の機会だと考えている人なら別かもしれませんが、中には一度きりで改心してくれるなら「許そうかな」と考えている人もいるでしょう。
今すぐ離婚する必要はありませんし、パートナーを信頼して一度は許すというのも結婚生活では大切です。
しかし、厳しい意見を言えば、出会い系で簡単に不倫できてしまった人は、今後も同じことをする確率が高いでしょう。なんせ手軽に出会って、手軽に遊べるからです。
パートナーは改心しないかもしれないし、離婚に発展するかもしれない…。身も蓋もないかもしれませんが、そんな最悪も想定して、離婚に備えておくことが重要です。嫌になったから「明日離婚する!」と離婚は簡単にできません。
また、突然の離婚請求を回避するためにも「証拠」が必要になることもあるので可能であれば入手しておきましょう。証拠の入手なら第一探偵事務所までご相談ください。
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